ベトナムの中華街チョロンを旅する

こんにちは、ベトナムに4年移住していました。今回はベトナムの中華街を紹介します。 中華街はどこの国でもあるようです。マレーシアのクアラルンプールにもKL central駅近くに中華街があります。 カンボジアもバベットという市に中国人街があって中華料理を食べれます。

日本だと横浜市にありますよね。ベトナムのホーチミン市にも中国人街があります。場所はホーチミン市5区で、チョロン地区と呼ばれています。

   
       
    
           
     
               

ベトナムは多民族国家ですが、華人(Huá rén)という中国人系住民も多くいます。 ホーチミン市5区にあるの中国人街チョロンには、多くの華人が住んでいます。 ホーチミン市5区の中国人街は、「横浜の元町中華街」のようなレストラン街というより、 生活に関わる全ての店が中国語化しており、横浜の元町より広いです。

例えば、上の写真の様な書店(Shūdiàn)という中国語の看板があったり、 药房(Yào fáng)と書かれた薬局屋さんがあったり, 鞋店(Xié diàn)と書かれた靴屋も発見しました。 中国人街の地区だけ、ある意味中国だと思っています。

1778年広南国を支援していたビエンホアの華人が難民となりチョロンに移り住んだことが この地区の始まりと言われています。

 
 
       

では、早速ホーチミン市5区にあるの中国人街チョロンに向かいましょう! 中心地の1区からは、結構離れていますので、ローカルバスを使いましょう。 以前紹介したBackpacker streetのバスターミナルに行きましょう!

ホーチミン市5区にあるの中国人街チョロンの行き方ですが、 バスは1番バスか39番バスの二つがあります。 写真は39番バスの看板ですが、これをみてもらうとわかるのですが、一度Ben Thanh Marketへ向かい、Vo Van Kiet Streetを通り、 最終的にMien Tay bus terminalへ向かうとなっています。 Minh Tay bus terminalの地図も貼っておきますが、ここまで行く必要はありません。 なので、終点までではなく、途中で降りる必要があります。

途中下車するには、ホーチミンに詳しくないと難しいかもしれませんので、 観光の方は、1番バスの方がいいと思います。

闇市で有名だったビンタイ市場

チョロンのバスステーションを出るとチョロンの中心地にある有名な市場、ビンタイ市場があります。 ビンタイ市場はベトナム戦争時代、闇市(black market)でした。

闇市とは、「物資の売買を、許可されている業者を通さずにおこなうことや規則で定められた価格とは 異なる値段で売り買いする市場」を意味します。 日本でも戦後、闇市は存在しました。昔の日本は、国が全て生活必需品の価格を定めていた様です。 現在の新宿ゴールデン街に闇市の面影が残っています。

さてビンタイ市場ですが、残園ですが、2018年現在閉鎖されております。 写真だけ載せておきますが、市場自体は 閉鎖されているため入れません。

チョロンのランタン通り

ビンタイ市場を少し歩くと中国燈籠(Dēnglóng lantern)の店舗が広がります。中国燈籠には福の文字が書かれています。 時々福の文字が反対になることがあります。これは、福倒了(Fú dào le)と呼ばれこの発音が福到了(Fú dào le)と同じことから 福の文字が反対にします。福到了とは、福來たるということです。。

Cửu Long公園の龍の像

次にCửu Long公園を紹介させてください。チョロンのバスステーションの近くにあります。 公園内にある龍の像が有名です。

チョロンにある東源鶏飯(Dōng yuán jī fàn)

5区のベトナム中国人街に来る主な理由は、私の場合、中華料理になります。 中華料理が食べたくなったら、中国人街へと向かいます。

最初に紹介したい料理が、炭火で焼く麻婆豆腐になります。 店名は、東源鶏飯(Dōng yuán jī fàn)になります。 ビンタイ市場から歩いて5分ぐらいでしょうか。地図を添付します。

この麻婆豆腐辛いというよりトマトの酸味が効いていて美味しいです。 日本でよく食べていた中華料理店とは違った味になります。値段は、250円ほどです。

そしてはこちらはエビチリになります。こちらも値段は、250円ほどです。

11区の中華料理店

続いて別の店舗をご紹介します。こちらは、ビンタイ市場から離れており、11区にあります。 Lotte Martの隣にあります。ビンタイ市場からバイクで5分くらいかと思います。

六県記(Liù xiàn jì)という店舗になります。中国の方がたくさん来ており、こちらも中国語で注文できます。 写真は麻婆豆腐になります。 値段は、11万ドンなので、他と比べて高いです。舌が痺れる本格的な中華の麻婆豆腐でした。

天后宮と渦巻き型線香

チョロンには、 天后宮という観光地があります。 天后宮の見所は、渦巻き型の線香(Coil-shaped incense sticks)になります。

中にはいると、写真のような大量の渦巻き線香が、上に吊らされています。 寺院は線香の匂いに包まれております。ちなみに、この寺院の入場料金は無料になります。 中国の三大宗教というのがありまして、それが儒教、仏教、道教の三つになります。

天后宮(Tiān hòu gōng)は道教(Dào jiào, Thaoism)の寺院になります。 道教の教えは、現世利益を重視する考え方になりますが、来世の利益を重視する仏教とは大きく異なリます。 何となく気になったので、自分が聞いたことのある各寺院についての宗派を表にまとめてみました! とりあえずこの天后宮は、仏教寺院ではありません!道教寺院です

# 寺名 宗派
1 八坂神社 日本神道(Shintoism)
2 東大寺 華厳宗(けごんしゅう) 大乗仏教の宗派
3 天后宮 道教
4 天主堂 中国のカトリック
金剛峯寺(こんごうぶじ) 真言宗

ところで、奈良の大仏で有名な東大寺ですが、大乗仏教の宗派で、華厳宗(けごんしゅう)になります。ちなみに八坂神社は、日本神道(Shintoism)になりますので、仏教ではありません。 仏教には、二つの大きな宗派があり、それが大乗仏教(Mahayana Buddhism)と小乗仏教(Theravada Buddhism)になります。

日本に伝わっている宗派は全て大乗仏教になりまして、大乗仏教の教えに一貫する特徴は、「自利利他」です。 これは自分が幸せになるままが他人も幸せになるということです。修行無くして、すべての人が救われるという考え方も大乗仏教の特徴です。 それに対して小乗仏教はスリランカ(Sri lanka)を中心に、東南アジアに広まっている仏教です。出家して修行した人しか救われないという考えが特徴です。

 写真にあるベトナムの天后宮(Tiān hòu gōng, Tin hau temple)ですが、実はこちらは大乗仏教でも小乗仏教でもありません。 中国の三大宗教というのがありまして、それが儒教、仏教、道教の三つになります。天后宮(Tiān hòu gōng)は道教(Dào jiào, Thaoism)の寺院でした。 道教の教えは、現世利益を重視する考え方になります。来世の利益を重視する仏教とは大きく異なる点になります。仏教では今世の本質を苦とし、それを徹底的に認識することにより、そこから「解脱」することを目的とします。 それに対し道教では現世で仙人となることを究極の理想とします。天后宮は、仏教寺院ではありません。道教寺院です

チョロンのチャータム教会

チョロンのもう一つのおすすめ観光地は、チャータム教会にあります。一見すると、お寺のようですが、教会になります。

ホーチミンの中国人街チョロンには、多くの華人(Huá rén)が住んでいました。チョロンの中にはカトリックのキリスト教会がありますが、 見た目は、写真のようにお寺のような門になっております。しかし、このお寺のような門に、十字架があるのが見えるでしょうか? そして門には天主堂(Tiān zhǔ táng)の文字が書かれているのが、写真から確認できるでしょうか?

天主堂(Tiān zhǔ táng)は中国語で、カトリックのキリスト教会(Chinese Catholic Cathedral)を意味します。最初私もお寺かと勘違いをしていました。 教会のすぐそばには保育園があり、子供の声が聞こえてきます。

聖方済各華人天主堂(Shèng fāng jì gè huárén tiān zhǔ táng)がこの教会の正式名称となっており、ベトナム語では、Cha Tam Church(チャータム教会)のように記載されます。 実は、天主堂(Tiān zhǔ táng)、中国のカトリックのキリスト教会は、バチカン市国のローマ教会の法皇の管轄にはなく、中華人民共和国の管轄にあります。 現在、中国とバチカン市国は、外交関係が断絶されているようです。中国でははるか昔、景教、景教授(Jǐng jiào shòu)という宗教が流行りましたが、 これは、ネストリウス派のキリスト教(Nestorian Schism, Nestorian Sect)になります。    

チョロンのおすすめ餃子店 大娘水餃(Dàniáng shuǐjiǎo)

最後におすすめ水餃子のお店を紹介します。ビンタイ市場から歩いて5分ぐらいでしょうか。店名は大娘水餃(Dàniáng shuǐjiǎo)になります。 店舗に入りますとこの様なメニューを渡されます。全て中国語です。この店では水餃子がおすすめです。野菜がたっぷり入っています。